団塊の世代がすべて75歳以上となる2025年問題、そして保険料支払いで制度を支える現役世代が減少する2040年問題が大きな話題となっております。
また、少子超高齢化や人口減少社会が加速することにより、2022年以降は毎年1万人単位で減少を続け、労働者不足が大きな問題になると言われております。
ここでは、2025年問題から見えてくる介護難民急増の危機について掲載しています。
日本の人口は、2010年から減少を続けており、2025年には団塊の世代(1947年~1949年に生まれた世代)が後期高齢者と呼ばれる75歳を迎え、国民の4人に1人が後期高齢者になると言われております。
2019年から新型コロナウイルスにより経済状況は悪化し、少子高齢化や人口減少から中長期的な経済成長が見込めない状況に立たされており、今後の生活基盤が崩壊していく極めて重要な問題に直面しております。
2025年問題は経済のことだけではありません。介護の問題も深刻化してきております。
毎年高齢者の割合は増加してきており、2025年に介護サービスが必要な人数は、約800万人と言われております。
介護サービスを必要とする方が増えることで、介護サービスのニーズは高まりますが、介護施設等での人材不足を確保できないことが問題視されております。
超高齢化社会を迎える2025年には、社会保障給付費が急激に増加することが見込まれております。特に医療と介護における給付は、GDP(国内の付加価値)を大きく上回ると予想されます。
2025年には必要とされる社会保障給付費が、介護費や医療費が今の1.5倍近く必要となるとされており、制度を支える現役世代が減少する2040年には、1.8倍近く引き上げられるのではと考えられております。
現行の医療保険制度がこのまま続いた場合は、税金や保険料支払いで制度を支える世代が少なくなるため、国民一人あたりの負担額は増えることは免れないと思われます。
医療保険制度の財政環境の改善は、一定の収入がある75歳以上の医療費窓口負担を1割から2割に引き上げる時期を、2022年10月からとする方向で検討に入りました。
もし2023年以降に制度が改善されない場合には、自己負担割合が3割を超えてきてしまうことが懸念されます。
現代社会の大きな問題である介護難民問題は切迫した深刻なテーマです。
自宅・病院・介護施設等で介護を受けることができない方を増やさないようにするには、介護職員不足や保険制度の見直しが急務です。
少子高齢化が進行している現状では、介護職員不足を補うことは非常に困難であると言われております。
急増する介護難民を回避する方法としてAIの活用は不可欠です。すべての介護サービスを補うことは難しいですが、対話や見守りなど介護職員の負担を軽減させることがはできると言われております。
政府は2025年問題に対して、公費負担の見直しや介護職員の確保、地域包括ケアシステムの構築を進めております。
特に介護職員の確保は大きな課題となっております。AIや介護ロボットの導入により介護職員を取り巻く環境の改善は急務です。差し迫る超高齢社会を乗り切るためにも各介護施設や事業所は、それぞれ長期的な対応を考えておかなければならないのかもしれません。