ペットと暮らせる老人ホームが増えている理由

更新日2024.03.18

|良かったら「いいね!」

このエントリーをはてなブックマークに追加
ペット入居ができる老人ホームの現状

■ 増え続けるペットと同居可の老人ホーム

全国の家庭で飼われているペット(犬猫)は、平成29年の調査において約1,800万頭おります。
一般社団法人 ペットフード協会の全国犬猫飼育実態調査より

ペットが家族と同居している場合は、交代で世話をすることができますが、一人暮らしの高齢者や、高齢者同士で生活をしている家庭では、ペットの世話をすることが困難になってきます。

老人ホームで生活をする高齢者が増える一方で、家族と離れて暮らす寂しさを紛らわすために、老人ホームでペットを飼い始める人も多いといわれております。

このような高齢者ニーズを汲み取り、全国で「ペットと同居可」の老人ホームが増えてきております。

■ ペットと触れ合うことで得られるもの

ペットとの触れ合いを通じて、心の平穏を得ることができるアニマルセラピーといわれるものがあります。

医療従事者が治療の補助として用いる動物介在療法と、動物とのふれあいを通じた生活の質の向上(QOL)を目的とする動物介在活動です。

ペットが人に与える影響には、ストレスを軽減させたり、人に自信を持たせることを通じて、精神的な健康を回復させることができると考えられております。

またペットを通じて、老人ホームの入居者たちとのコミュニティの形成にもつながるといわれております。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
アニマルセラピーの効果

アニマルセラピーは、大学病院や医療機関などで研究が進められており、高い効果が見込まれています。 ペットと一緒に生活をすることで、高齢者の寿命が伸びるという研究報告や、認知症改善や情緒安定などの効果も期待できるといわれています。

認知症についてはこちらの記事を確認

ペットの世話を通じて、寝たきり状態を改善したり、攻撃的だった口調や行動を落ち着かせたりする報告もあるようです。

認知症高齢者に対して動物介在療法を実施した結果、ストレスの緩和とうつ状態の改善に効果があることがわかったそうです。
笑顔や発話のほか、ペットへの興味から自分で行動することができるようになるなど、精神的・身体的活動の向上が図られることもわかっております。

■ 主観的健康感

日本社会医学会の研究によると、ペットと生活をともにすることで主観的に健康だと感じた人は、生活をともにしていない人と比べて、明らかに健康だと感じた人が多い結果になりました。

また、ペットと生活をしている人たちは生活満足度が高く、ペットとの生活に生きがいを見出していることもわかりました。

このような結果から、認知症を含む高齢者への取り組みの一環として、多くの施設で導入されているようです。

ペット同居の老人ホームの留意点

ペットと暮らすことで得られる効果が大きいことはわかりましたが、全ての老人ホームで受け入れてもらえるとは限りません。

またペットと同居できる老人ホームにおいても、それぞれ細かな規約が設けられている場合があります。

ペットと同居するうえで、気をつけなければならない点を下記にまとめてみました。

  • ペット用の設備はあるか

    ペットと入居ができてもペットにとって快適であるかはわかりません。ペットがのびのび行動できるところか把握しておきましょう。

  • ペットの世話

    原則飼い主が面倒を見ることとなりますが、体調が優れないなどの理由で世話ができない場合の確認をしておきましょう。

  • ペットにかかる費用

    入居時に保証金や管理費などがかかる場合があります。

  • ペットの大きさやしつけ

    大型犬などの場合には、高齢者との接触で怪我をさせてしまうことも考えられ、制限しているところもあります。また夜中に鳴き出すことはないか、いたずらをしないかなど、よくしつけされたペットでないと入居できない場合があります。

  • 動物アレルギー

    入居者のなかにアレルギーを持つ人がいるかもしれません。入居の際には必ず確認しておきましょう。

  • 衛生問題

    老人ホームには、免疫力の衰えている高齢者ばかりです。どのような経路で病気やウイルスが持ち込まれるかわかりませんので、十分気を配る必要があります。

  • 自分が先に亡くなってしまう

    残されたペットをご家族や保証人に引き取ってもらうことが多いようですが、他の入居者が引き取る場合もあるため、確認しておきましょう。

まとめ

ペットを受け入れてくれる施設や物件は徐々に増えており、介護施設側が積極的に保護猫や保護犬を取り入れるところもあるようです。

介護施設にペットを連れてくることは、入居者同士のトラブルや、施設側と折り合いがつかない、入居倍率が高いことなどもあります。
課題も多いですが、多くの理解者や賛同者がいることも忘れないでほしいと思います。

ペットと共に暮らすことのメリットは十分にありますし、認知症の改善や進行防止に役立つことからも、ペットと暮らせる老人ホームはますます増えていくことでしょう。

【2024最新・警報音センサー】防犯カメラ ペットカメラ

留守中のわが家をより安心に。大切な家族やペットをより安心に!

防犯カメラ

室内カメラに内蔵したスピーカーやマイクを通じて、スマホで見れる、聞ける、話せます。学校から家に帰ってきる子供や実家に暮らすの両親が電話に気付かない時でも呼びかけできて会話ができます。

スポンサーリンク
こんな記事も読まれています