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まだら認知症

認知症の症状はさまざまで、場合によっては家族に症状が出ていても認知症だと気付かないこともあります。「まだら認知症」は、そのような気づきにくい認知症の1つです。もの忘れなどから「もしかして」と疑問を持っても、翌日には普通にできているので大丈夫なのだと思ってしまうなど、ときには家族を混乱させるような症状が現れます。

まだら認知症とは
脳血管性認知症で発生する、出来たり出来なかったりする症状の事で、認知症の種類ではありません。
アルツハイマー型認知症では、認知機能全般に徐々に出来ない事が多くなっていきます。
しかし、脳血管性認知症では、物忘れが目立っていても、判断力や理解力などは低下していなかったり、同じことでも「できるとき」と「できないとき」が起こります。(原因は下の「まだら認知症の原因」を参照)
認知症なのかがとても判断しにくい症状が特徴です。

まだら認知症の原因
脳血管性認知症は、脳梗塞や脳出血などの影響で発症する認知症で、脳内に障害があって血流が悪くなっている場所とない場所があるために起こっています。
障害の場所によって血流の悪くなる箇所が違います、またその時によって状態が変わるために、「できるとき」と「できないとき」があるという症状が現れます。

主な症状

・認知機能障害
障害される能力と残っている能力があります(まだら認知症)。
判断力や記憶は比較的保たれています。
「せん妄」が起きで突然認知機能が悪化することがあります。

・BPSD(行動・心理症状)
意欲や自発性がなくなったり落ち込んだりすることがあります。
感情の起伏が激しくなり、些細なきっかけで泣いたり興奮することがあります。

・身体面の症状
脳血管障害によって、手足に麻痺や感覚の障害など神経症状が現れることがあります。
ダメージを受けた場所によっては言語障害などが出る場合もあります。

まだら認知症の予防
まだら認知症を防ぐ一番の方法は、脳梗塞や脳出血などの脳血管障害を防ぐことです。そのためには高血圧に気を付け、生活習慣を見直すのがよいでしょう。